長湯温泉の炭酸泉について(長湯温泉協会公式ホームページより)
CO2はどうしてカラダに良いのか?
例えば入浴中に皮膚に付着する炭酸ガス(重炭素イオン)は、非常に小さな分子で簡単に皮膚を通過して毛細血管まで浸入してきます。
毛細血管は、浸入してきた炭酸ガスを老廃物としてみなし、洗いながそうとします。
これが血管を広げ、酸素を送りこもうとすることによる血流の活性化作用なのです。
(1)血圧を下げる
普通のお湯の場合、入浴直後は血圧が急上昇し、やや下がるものの入浴後も高めに推移します。さらに42度以上では血栓をつくりやすくなり、脳卒中の原因になることもあります。ところが炭酸泉入浴では、血管拡張作用によって血液の流れをスムーズにし、血圧を上昇させない効果を生み出します。
(2)血液をアルカリ性にする
炭酸ガスは大部分が水とくっついており、重炭酸イオン(炭酸水素イオン)になります。これが、老化や病気の元凶であるいわれている「活性酸素」の動きを妨げる働きをし、血液の酸化を防ぐと言われています。美容効果や老化を抑えることになるのです。
(3)エネルギー代謝率を上げ、ダイエットに効果あり
炭酸ガスの気泡が血液に入ると、血液中の二酸化炭素は上昇し、マラソンや激しいスポーツをした直後のように酸素不足になります。しかも炭酸泉入浴時の体温の上昇は普通の水の2倍以上の早さです。ぬるいお湯でも体温を上昇させることから、①汗をかきやすい、②エネルギー代謝量が大きい、③湯冷めしにくくよく寝られる、④心臓に負担をかけずに長湯できる、⑤ダイエット効果もある(飲料すると胃の中でガスが膨れる為、満腹感が得られる)
(4)胃腸を整え便秘を緩和
飲用することで胃腸の血管を拡張し、胃腸障害緩和になります。
(5)疲労回復を促す
運動すると水素イオンが発生して血液が酸性になります。同時に発生した炭酸ガスが「重炭素イオン」をつくり、血液を中和してくれます。疲労の原因となる水素イオンや乳酸は、炭酸に含まれる重炭素イオンが排除してくれ、乳酸はいったん肝臓に運ばれて糖に分解されるか、尿や汗となって体外に排出され疲労回復になるのです。
温泉研究家 斉藤雅樹氏の評価
温泉には効能がある。しかし、自分で効能を感じ取れる湯はそう多くない。炭酸ガスを含む温泉は「血管拡張」「血行促進」がうたわれるが、良質の炭酸系温泉では、入浴者が「ああ、血管が広がって血行が促進しているナ」と感じることができる。皮膚の表面ではサイダーよろしく涼やかに感じられ、逆に皮一枚下の体内では血がめぐって温まる独特の感覚だ。「外はシュワシュワ、中はポカポカ」である。 全国には炭酸ガスを多く含む源泉があり、「炭酸ガス含有量が日本で第○位」とか「○○県ナンバーワンの炭酸ガス」と誇る温泉もある。しかし、数字を誇る「炭酸泉」には、いざ浴槽に浸かってみれば炭酸ガスの片鱗も感じられない「気の抜けた温泉」も実のところ多い。「数字だけ立派」「分析表美人」の炭酸泉は世間にたくさんある。実態とかけはなれた数字だけの議論には感心しない。 一般に、炭酸系の温泉は生ビールのように「鮮度が命」であり、扱いが悪いとアッサリ気が抜けて「ただのお湯」になってしまう。加熱したり、遠くまで引き湯したり、衝撃を与えたりすれば、温泉に微妙なバランスで溶け込んでいた炭酸ガスは簡単に飛び去っていく。
いくら「源泉」の段階で炭酸ガスが多量に含まれていても、浴槽で感じられなければ意味がない。「出来立ては美味しかったんですけどねえ」と言われながら冷め切った料理をだされるようなものだ。 一方、長湯温泉である。長湯の湯はほとんどが自家源泉で素晴らしい鮮度を誇る。そもそも源泉が入浴適度で湧いているので、加熱の必要がない。だから、炭酸ガス含有量が多い施設でも、数字上それほど多量でない施設でも、じっくり湯に入っていれば自分の身体で「ああ、炭酸ガスが効いているな」と感じることができる。湯に沈めていた部分は血管拡張により紅潮する。手のひらをグッグッと握ると、自分の血流を感じてポカポカする。湯上りには血行が促進されるためか、心地よく眠くなる。長湯温泉に入湯した後の昼寝は至福の時間である。不眠症が治ったという人もある。
炭酸泉と長湯温泉
長湯に住む人の健康と暮らしは、長湯の自然環境と共にある。自然の無くなってしまった都市型の西洋医学では、薬剤にしか頼る物がないのが現実だが、ここは違う。東洋医学に基く自然治癒力、人間が持っている潜在的な回復力を尊重する医療、療養の道が長湯には残されているのである。長湯温泉 行ってみたらこんなとこ・・・